【イベントレポート】 IBM Software Xcite Spring 2014 速報 ~IBM Marketing Center 関連セッション~

May 22, 2014 / レポート

こんにちは。ディレクタスの谷米です。
IBM Software Xcite Spring 2014が5月21日~22日にかけて開催されました。
IBM社が提供するクロスチャネルキャンペーンマネージメントシステム(CCCM)である”IBM Marketing Center”を導入されたセゾン自動車火災保険株式会社様のご講演内容を速報でお届けいたします。

【参考情報】IBM Marketing Centerのご紹介

講演の様子

講演概要
■講演テーマ
リアルタイム・パーソナライゼーションへの挑戦
 「おとなの自動車保険」で実践した、SaaSによるOne to Oneマーケティング

 ■講演者
セゾン自動車火災保険株式会社
 マーケット企画部 課長 佐賀山渉氏  課長 水谷準氏

■講演内容
・対象サービス: セゾン自動車火災保険株式会社の「おとなの自動車保険」のWEBサイト

2011年1月に業界最後発の商品として発売を開始し、2013年度末で25万件加入実績。
保険の特徴として、40代、50代の保険料が割安。
保険料の内訳が分かるため必要な保障を選択し契約することができる。
商品のコンセプトは「お客様の納得感を得ること」

■サービスの課題と対策

・課題1: 通販型は敬遠されやすい ~通販型契約 約7%・代理店型契約 約93%~
 知り合いや保険に詳しい人に質問することができないため、ユーザーは不安を感じてしまう

・対策1: お客様の声検討MTGを開催。毎月お客様一つ一つの声を取り上げ課題を分析
例:安くて不安、なにかあるのではないか?
   選択肢が多いのは良いが、一方で判断することを面倒だと感じる
   相手の顔が見えないので不安。本当に申し込みが完了しているか不安
   営業からの説明がないので、慎重になってしまう。

ヒアリングを通じ、お客様毎に不安を感じるポイントが全く違うことに気付いた。
そこで不安を解消するための情報をサイトにアップしたが、情報量が多すぎたため
ユーザビリティーの低下を招いてしまった。

・課題2: 提供する情報量が増えれば増えるほど、ユーザーは必要とする情報にリーチしにくくなる。 もう一度、原点に振り返り、対面でお客様が知りたい情報は何かヒアリングを行った。

・お客様の声 / 解答例

なぜ、保険料が増えたのか? → 保険料が上がる理由を表示 ※事故を起こすと保険料が増える等
  事故の解決は大手保険会社の方が良さそう。 → そうとは限らない理由を表示
  事故を起こしたらどうすれば良いのか? → 対応フローを連絡先と共に表示

お客様が知りたい情報は年代、性別などのセグメントごとに傾向が見られた

・対策2: 「代理店のおじさん」のように、知りたい人に知りたいことを伝えることを目指したWebサイト作りを実践。
  契約形態、年代毎にコンテンツを出し分けることで、お客様の納得感を得ていただくことを目指した。

・実施施策
見積もり試算ページでヒアリングした16項目の回答内容に応じ、表示コンテンツの出し分けを実践

例:44歳のお客様にはなぜ保険料が安いかの理由を表示させ、不安を取り除く

■IBM Marketing Centerを選定した理由

・数あるCCCMの中で選定に至ったポイント
1:リアルタイムにコンテンツの出しわけが可能
2:スピーディーなリリース修正が可能
3:4ヶ月で導入可能なシステム

他の製品はスコアリングが必要だったり、設定が複雑そうに感じた。
その点IBMはタグを貼るだけで、設定が比較的簡単と感じた。

・IBM Marketing Centerの評価点
1:キャンペーンの設定方法は他社システムも同じようなフローだが、IBM Marketing Center視覚的で理解しやすいUIを持っている
2:セグメント抽出にSQL等の複雑な設定をせずに、UI上にデフォルトである絞り込み条件で設定可能
3:コンテンツの選択や修正が管理画面上でできる

・今後取り組みたい事
1:WEBコンテンツの表示場所や条件、訴求内容などのABテストを繰り返し行い、PDCAサイクルをまわしていくこと
2:「適切な人に適切なメッセージ」が実践できたら、適切なタイミングでの表示を検討
3:将来的にはバナー広告の出し分け、契約後の顧客流出を防ぎながら、お客様との関係性を強化していく為のコミュニケーションをメールベースで行うことを検討

■本講演の所感

まだまだCCCMの事例を聞く機会が少ない中で、本講演を通じた取り組みに今後の大きな可能性を感じました。
IBM Marketing Centerはユーザーのデータに応じ、リアルタイム性に優れた ①Webコンテンツの出し分け ②メール配信 ③DMリストの作成 に特徴を持ったツールです。
①Webコンテンツの出し分け を有効活用し、具体的な課題に対するアプローチは、単純に成約を伸ばすだけでなく、CRMとしても非常に効果的であると感じました。
私自身のこれまで担当させていただいたクライアント様でも、リアルタイム性の高いOne-to-oneのメッセージ最適化は最も効果を上げる施策の一つです。
おとなの自動車保険様では現在、IBM Marketing Centerの持つWebコンテンツの出し分け機能のみを利用している段階であるとのことですが、リアルタイム性を持ったメール配信など、施策拡張時の効果についても是非機会があれば伺ってみたいです。

■本件に関する参考URL
http://www-06.ibm.com/jp/press/2013/09/1901.html
http://public.dhe.ibm.com/common/ssi/ecm/ja/uvc12376jpja/UVC12376JPJA.PDF

著者プロフィール

谷米 竜馬

株式会社ディレクタス マーケティンググループ リーダー 兼 アカウントマネジメントグループ コンサルタント
ハワイ大学生物学部を卒業後、京都大学再生医科学研究所にて脳発生の研究により医科学修士号を取得。卒業後は大手ECモール企業にて新規媒体開発やECコンサルタントを経て、現在はCRMに重点を置いたマーケティング戦略の立案に従事。 顧客分析から施策の提案を行い、大手クライアントの売上拡大業務に貢献。

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